Sizukillerの日記

イタリアに向けて。備忘録。

ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展へ行ってきた感想

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6/3(日)福岡市博物館で開催されていた《レオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展》へ行ってきました。最終日です。

 

11時頃到着したので、まずはブレックファーストを求めて併設のカフェへ☕️

朝食抜いてきたからホットサンド食べるぞ〜〜と意気込んでいたら売り切れで…

代わりにホットケーキを食べる🥞美味しかった

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(が、これだけじゃかなり空腹だったので水と意志で捩じ伏せる)

受付でチケット買って、いざ、展示会場へ〜

 

来年フィレンツェを訪れたらウフィツィ美術館で音声ガイドを借りる予定なので、操作に慣れる為に今回初めて使いました。結果……期待以上の働きをしてくれた!簡単、ほんっと簡単で使いやすい。絵に該当する番号を押すと片耳のイヤホンから解説が流れるって代物なんですね〜。原理は知ってたけど実際手に取って初めて納得する疑い深さよ。

地味に嬉しかったのが80番でダ・ヴィンチが得意だったらしい曲が聴けたこと。(10回は再生した気がする)

 

会場に入ってヴェッキオ宮殿のパネルの前を通ると、さっそくダヴィデ像頭部のレプリカが。頭部のみだけど、よくよく考えたら顔を間近で見れる事ってそうそうないよね…?

肉眼でもしっかり瞳の中に彫ってあるハートマークが見える!来年はフィレンツェでこれの本物が見れるのかぁ…少し前までこんなにダヴィデ充することになるとは思いもしなかった…w

 

ダヴィデの顔と別れると、まず最初に目につく、サヴォナローラの末路(火炙り)を描いた絵がとても印象的…(アサクリ的にはエツィオで刺しちゃったけど)

と感慨深くなるのもつかの間

その隣にいたいた、それっぽい人たちの肖像画が。

ずいずい見てくとチェーザレ・ボルジア肖像画なんてあった!!ここでもの凄く個人的な事に気づいたので後ほど。

展示されている肖像画の殆どは、クリストーファノ・デッラルティッシモという画家が描いてるから比較しやすかったです。唯一、作者の違うググったら絶対最初に出てくるやつ、もといニッコロ・マキャベリのあの肖像画も勿論あります。どれもウフィツィから貸し出されてる絵なので、運が良ければまた来年観れるかも。

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サンティ・ディ・ティー《ニッコロ・マキアヴェッリの肖像》

そのまま進むとあからさまに二人並べて飾ってあるミケランジェロダ・ヴィンチ肖像画w (険悪に見えるのは気のせい?)

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クリストーファノ・デッラルティッシモ⦅ミケランジェロの肖像⦆⦅レオナルド・ダ・ヴィンチの肖像⦆

今にも口喧嘩が始まりそうなんですけど。

 

ミケランジェロの方がダ・ヴィンチよりも20歳以上年下なのに二人は街中で出会えば喧嘩する中だったとか。ミケランジェロは気難しそうな顔してる…。ダ・ヴィンチの横顔は中々若々しい。

続いてヴェロッキオと工房作の『ピュドナの戦い』という板絵、どこかをダ・ヴィンチが描いたのかもと想像しながら見てみたり……

f:id:riario:20180609191510j:imageアンドレア・デル・ヴェロッキオと工房《ピュドナの戦い》

一つ一つじっくり見ていたら、あっという間に『タヴォラ・ドーリア』に辿り着いてしまった。

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作者不詳(レオナルド・ダ・ヴィンチに基づく)《タヴォラ・ドーリア》《アンギアーリの戦い》の軍旗争奪場面

作者不詳とされるこの板絵、ダ・ヴィンチがこの絵を描いてたらなぁという気持ちがやっぱり押し寄せてくる……信じたい…。だいぶ予習していったから解説のパネルのめちゃくちゃ長い文章が面白いくらいすんなり頭に入ってくる。しかも音声ガイドもあるから尚更分かる(笑)

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左から順に、真ん中で剣を振り翳してる人の息子フランチェスコ・ピッチニーノ。その隣の赤い帽子の人が当時最強と謳われた傭兵集団の隊長ニッコロ・ピッチニーノ。二人はミラノ軍に属してます。続いて右手、左側がローマ・フィレンツェヴェネツィア連合軍のルドヴィーゴ・スカランポ、右がピエール・ジャンパオロ・オルシーニ。(オルシーニって聞くとロレンツォの妻でローマ出身のクラリーチェ・オルシーニの先祖かな?って思ってしまう安定のDa Vinci’s Demons脳)

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地面で争う兵士の様子。人差し指でとどめを刺そうとしている。

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盾で身を庇う兵士。

この辺の描写はダ・ヴィンチが書き残した手稿に忠実に再現されている。この絵は軍事技術者として戦場を見てきたダ・ヴィンチの"戦場とはこういうもの"というリアルさが詰まってるらしいです。

立ち止まってじっくり観てると、周りからいろんな解説が聞こえて来るから楽しい〜。 一つ気になったのが「左から斜めに覗くとドクロマークに見える」というような事が聞こえて、後で左から見てみたものの結局よく分からず。(気になるな〜)

しばらくタヴォラ・ドーリア(アンギアーリの戦い)の模写が続いていて、作者によっては描かれてない部分や装飾の変更など微妙に個性が出てました。フィレンツェのホーン美術館に収蔵されてる模写は元絵とはかけ離れたかなりインパクトのある作品でこれが異様にデカくて気になり過ぎた(笑)(フィレンツェじゃスキップ予定だから見れて良かった)

ルーブル美術館からはルーベンスの描いた模写が出展されており、バロック期の画家ルーベンスアンギアーリの戦いから影響を受けたそう。まだまだ他にも、フィレンツェのパラティーナ美術館にある色彩豊かな絵は、現地で一つ一つに時間をかけられない分これでもかと眺めてきました。

 

他には、ダ・ヴィンチの大量の手稿の中から一部のファクシミリ版を見れたり……ダ・ヴィンチの筆跡で鏡文字を見ることが出来るなんて、思わず感動が押し寄せる〜(筆記体な上、反転してるからなんて書いてあるのかさっぱり分かんないけど)

最後のコーナーにお馴染みのものから見たことないものまでダ・ヴィンチの発明品の数々がずら〜〜っとあったので思わず「発明し過ぎだろ…」と心の中でツッコミを入れる。(清潔な馬小屋は少し気になった) ただ、沢山展示されていた素描はどれも繊細で美しく、何処までもリアルさを追求するダ・ヴィンチの熱意を感じさせられました。あと、意外にも音声ガイドで見えてきたレオナルド、ミケランジェロラファエロの関係性がちょっぴり笑えたところw

 

 

 

ところでこの巡回展、『タヴォラ・ドーリア』が日本の美術館からイタリアへ返還された時に、友好の証として交わされた協定のおかげで実現したよう。(この返還に至るまでの経緯がとても運命的なので、気になる方は是非ともwikiなどを参照してみてください)

2012年に無事故郷へ返還されイタリア国内での展覧会を2014年まで行った後は、同年7月からから4年間ず〜っと日本を巡回。(凄い…) 今回は丁度その4年目最後の日だったんだね。夕飯後皿洗いしてる時、テレビから「ダ・ヴィンチ…」って聞こえてこなかったら多分縁がなかったと…( ゚д゚)

こういうビッグニュースが当時国内で全然話題にならなかったのが謎だけど、イタリア、特に個人的に好きなフィレンツェとの友好がこんなところで深まっていたのは本当に嬉しいと思うばかり!

 

そして、そんなフィレンツェに欠かせない謎多き巨匠、レオナルド・ダ・ヴィンチ。知識人としてだけでなく、鏡文字、暗号といった隠れたメッセージを残すとこなど、とても興味を駆り立てられる…!!ここ数年は「ダ・ヴィンチと禁断の謎(Da Vinci’s Demons)」「アサシンクリード(Assassin’s creed)」といった海外ドラマやゲームでますます好きになってます(^-^)

 

本日の戦利品♪

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ここから雑談。

 

 

 

一旦最後まで見終わって、主要作品を見返しに逆走しながらチェーザレの肖像の前まで戻ってきた。人が居ないのをいい事になる眺める事数分……

 

何かに気付く。

 

なんか誰かに似てるんだよなぁ〜と暫く悩む…(いや、チェーザレです)

 

この横顔どこかで見たことあるような……(それ、チェーザレです)

 

 

 

ん?

 

 

あれ…、リアリオ様じゃね………?

 

 

 

鼻筋といい目元といい、横顔めちゃくちゃリアリオ様だね、うん。

 

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(出所:IMDb.com「Da Vinci's Demons」Photo by Joss Barratt - © 2013 Tonto Films and Television Limited.) https://www.imdb.com/title/tt2218448/mediaviewer/rm870884864

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(出所:IMDb.com「Da Vinci's Demons」Photo by Joss Barratt - © 2013 Tonto Films and Television Limited.) https://www.imdb.com/name/nm0728682/mediaviewer/rm552117760

に、似てる〜〜!(チェーザレはクリストーファノ・デッラルティッシモ作の肖像だよ)

『Da Vinci’s Demons』のリアリオ伯、初めてこのドラマを見た時からアサクリのチェーザレに雰囲気が似てると思ってたんだよ〜!アサクリどころか本人の肖像画に似てるというまさかのミラクル(笑)

ドラマでは教皇の件があるから、リアリオ様がチェーザレに成り代わる話もあり得そう。というかそんな話でレオと軍事同盟のコンビを組む話を作ってほしいw

もしかしてそれを見越してのキャスティング…?(深読み)

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